月経リズム調整を勧める理由

機能面:卵巣を守れる

 生理は生物の繁殖のために必要不可欠ですが、妊娠を希望しない時期の生理は、からだにとって負担になっている場合もあります。不要な時期に負担を回避し、より良い状態で繁殖期を迎えるためにも、日頃のケアとして休ませておくことが、月経コントロールの最大の利点です。

 

精神面:生理に振り回されない

 生理不順や不安な性行為により「もしかしたら妊娠したかも?」と毎日思い続けて過ごすことがなくなります。月に一度なぜかイライラしやすいといったホルモンの増減に振り回されることなく、快適さと安心感を得られます。

 

 

QOL向上:生活の質があがる

 結婚式やスポーツの試合など大切な人生のイベントが、生理によって台無しになるのを避けられるだけでなく、良いコンディションのところへ調整していくことでより万全の体調で臨めることができます。

 生理休暇による損失をへらしたり、経済効果も期待できます。

 

生理はリスク

1:卵巣を傷つける

卵巣から卵子が飛び出すことを排卵…というのはよく知られていますが、卵巣を傷つけて出てくることはあまり知られていません。排卵痛や排卵出血などのトラブルはここで起きるんですね。

傷をつける回数が多いと「卵巣がん」の発症率が高まります。

本来、妊娠中・授乳中は排卵がないので、昔のように若いうちにたくさん出産していれば、何年も排卵は無くて済むので卵巣は守られてきましたが、現代女性は、出産するまで排卵を繰り返しずぎて、妊娠したい時期には疲れた卵巣になっていることもあります。

 

2:収縮痛がおきる

赤ちゃんのベッドといわれる、受精卵の着床に必要な子宮内膜。妊娠希望でない時期は子宮から剥がれて排出されますが、子宮が収縮するときの痛みや、プロスタグランジンという痛みの元の産生が促進されます。

 

3:内膜細胞がさまよう

その子宮内膜が、それでも綺麗に排出されればよいですが、まれに子宮に内膜細胞が残ってしまったり卵管を逆流して腹腔内や大腸の方に飛んでしまうと、細胞は増殖して子宮内膜症になったり、悪化すると子宮体がんや大腸がんを引き起こすこともあります。